診療内容

のどの病気一覧

急性咽喉頭炎
咽頭とは主に口のつきあたりの付近をさし、ばい菌をやっつけるリンパ組織が密集している場所です。そこでウイルス感染や細菌感染などにより炎症を起こし、その周囲が赤くなったり、腫れたりする病気を急性咽喉頭炎といい、広い意味での“のど風邪”となります。治療法は原因により多少異なりますが、ウイルス感染が疑われる場合は炎症止めなどの対症療法が中心になり、細菌感染が疑われる場合は抗生剤を使用する場合もあります。
急性扁桃炎
口蓋垂(のどちんこ)の両脇にある扁桃腺(口蓋扁桃)という組織が炎症を起こして腫れてしまう病気です。主には細菌感染により起こり、抗生剤を正しく使用することで改善する場合が多いです。急性扁桃炎が治療されずに悪化した場合、扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍などの、さらに状態の悪い病気に発展してしまうことがあり注意が必要です。稀に抗生剤を使用することで症状が悪化してしまう扁桃炎(伝染性単核球症)もあるので、のどの所見から判断しての治療が必要になります。
慢性扁桃炎(習慣性扁桃炎)
急性扁桃炎を定期的に繰り返す状態を慢性扁桃炎(習慣性扁桃炎)といいます。治療法は急性扁桃炎に準じ、抗生剤などの治療が中心となりますが、慢性扁桃炎は日頃からのうがいなど、予防が大切になります。急性扁桃炎を年に3、4回以上、かつ半年以上継続して反復する場合は手術療法(口蓋扁桃摘出術)をお勧めする場合があります。手術により、のどの炎症の回数、程度を軽減させることができます。
扁桃周囲膿瘍
急性扁桃炎が悪化し、扁桃腺の裏側に膿が溜まってしまった状態です。扁桃腺の奥にある咬筋(噛むための筋肉)にまで炎症が及ぶと口が開きにくくなります。この状態にまで悪化してしまうと扁桃腺の横を切って膿を出したり(咽頭切開排膿術)、点滴治療を行ったり、入院での治療をお勧めする場合があります。扁桃周囲膿瘍が悪化し、首の深い場所に膿が溜まったり(深頸部膿瘍)、胸にまで膿がおりてきた場合(縦隔膿瘍)、生命に係わる場合もありますので、しっかりとした初期治療が大切になります。
慢性咽喉頭炎
急性咽喉頭炎を反復したり、急性咽喉頭炎ほどではないものの、のどの軽い炎症症状を長期間にわたって起こす病気です。細菌感染が完全に除去されていなかったり、ある程度の感染コントロールがされていても不快な炎症症状のみが残っている状態といえます。うがいなどをまめに行ったり、通院によるネブライザー治療が効果的である場合があります。実際にはのどに異常がないにもかかわらず、のどの症状にとらわれすぎてしまう病気(咽喉頭異常感症)である場合もあり、治療に診療内科的アプローチを要すこともあります。
伝染性単核球症(EBウイルス感染症)
EBウイルスは一種の風邪ウイルスであり、ほとんどの方が幼い頃に感染を起こし、軽い風邪症状で済んだり、特に症状を起こさずに済んでしまいます(不顕性感染)。しかし大人になって初めてこのウイルスに感染すると、急性扁桃炎に似た強い症状を起こすことがあります。この病気にペニシリン系、セフェム系といわれる抗生剤を用いると、逆に症状を悪化させてしまうことがあり注意が必要です。治療は水分補給、粘膜改善薬などの対症療法でほとんどの方が治癒しますが、症状が強い場合は入院治療が必要になることもあります。
急性喉頭蓋炎
のどの奥の、気管と食道の分岐点にある器官を喉頭と呼びますが、そこで呼吸と食物の経路の分別弁として働くのが喉頭蓋です。急性咽頭炎と似た症状ですが、この病気の怖いところは、喉頭及び声帯が気道の一番狭いところであり、ここで炎症が悪化すると、周辺がむくんで呼吸困難を起こしてしまう可能性があることです。病気を早期に発見し、早めに対処してあげることが大切です。診断は喉頭内視鏡検査にて比較的簡単に行え、抗生剤を使用することによりほとんどの方が問題なく治ります。
扁桃病巣感染症
慢性扁桃炎などにより扁桃腺で炎症が繰り返されることにより、免疫系(自分をばい菌などから守るシステム)の異常を生じ、扁桃腺で自分自身の体を攻撃する物質(自己抗体)を作り出してしまう病気です。自己抗体が攻撃する場所により様々な病気を引き起こします(腎臓→IgA腎症、皮膚→掌蹠膿疱症、関節→胸肋鎖関節症)。扁桃病巣感染症では、口蓋扁桃摘出術を行うことにより、これらの病気の進行、悪化を抑えることができるといわれています。
舌炎
舌に炎症を起こした状態です。ピリピリと不快な痛みが生じたり、味覚障害の原因になることがあります。口腔内の炎症に続いて起こる場合や、鉄、亜鉛、銅などの微量元素、ビタミンBの不足で起こる場合、またストレスや喫煙が原因で起こる場合もあります。飲み薬やうがい薬で炎症の治療を行ったり、微量元素、ビタミン不足が疑われる場合は採血検査にて原因を特定し、不足しているものを補う治療を行います。
口内炎
口の中にできる小さな潰瘍で、食べ物などが触れると強い痛みが起こります。お子様の場合、手足口病、ヘルパンギーナ、はしか(麻疹)などの特殊な感染症で発症する事があります。また成人の場合、最も多い原因は体にかかるストレスであり、体調管理や栄養の十分な補給を行い、軟膏や口内炎を治す薬の内服を行うことで治すことができます。治りの悪い口内炎の中には天疱瘡、ベーチェット病などの病気が隠れている場合もあり注意が必要です。
口腔乾燥症
唾液の出が悪くなり、口の中が乾燥してしまう状態をいいます。乾燥することにより口の中で不快な感覚が起こったり、味覚の異常や、時には痛みが出たりする場合があります。年齢的な変化が原因であることが最も多いですが、中にはシェーグレン症候群などの病気が隠れている場合があり、注意が必要です。ガムを噛んだり飴をなめるだけで症状が良くなることもありますし、飲み薬やスプレー、うがいを使って症状を抑えていく必要がある場合もあります。
口腔内真菌症
口腔内には常在菌として、元々ある程度のばい菌、カビが存在しています。体調を崩したときや他の病気が引き金となり、口の中のカビの量が増えて白いカビの粘膜ができてしまった状態が口腔内真菌症(とくにカンジダが原因の場合を“鵞口瘡”といいます)です。生後2、3ヶ月までに起こる場合はカンジダの初感染によるものであり、そのまま様子を見て問題ありません。体調管理を行ってうがい薬などを使用したり、原因の病気に対する治療を行うことでほどんどの場合問題なく治ります。
味覚障害
味覚障害の原因は多岐にわたりますが、舌の炎症や微量元素、ビタミン不足で起こることが多く、採血検査による原因の検索が必要になることもあります。また味覚障害の大きな原因の一つに嗅覚障害があり、嗅覚障害の原因検索、治療を先に行う必要のある場合もあります。それ以外にも他の内服薬による味覚障害(薬剤性味覚障害)や、他の病気に引き続いて起こる場合などもあり、広い視点での診察、診断が大切になります。
扁桃肥大
口蓋垂(のどちんこ)の両側にある扁桃腺(口蓋扁桃)は、アデノイドとともに喉から体に入るばい菌を退治する第一関門として存在しています。7、8歳頃に大きさのピークを迎え、一般的にはその後縮小していきます。しかしながら逆に扁桃腺でばい菌を飼ってしまったり(慢性扁桃炎)、いびき、無呼吸(睡眠時無呼吸症候群)の原因となったりした場合、うけ口の原因となっている場合などは、デメリットが上回った状態として取り除く手術(両側口蓋扁桃摘出術)をお勧めします。ただ扁桃腺が大きいだけ(扁桃肥大)で悪さをしていない場合は手術を行う必要はありません。
アデノイド肥大
アデノイドは咽頭扁桃とも呼ばれ、鼻の突きあたり、口蓋垂(のどちんこ)の裏側にあり、扁桃腺(口蓋扁桃)と同じく、外から体の中に入ろうとするばい菌の第一関門として体を守る働きを持ちます。通常5、6歳をピークに退縮していきますが、アデノイドが異常に大きくなってしまうと睡眠時無呼吸症候群の原因になったり、ばい菌をやっつける働きがうまく機能せず、逆にばい菌を飼ってしまうことで、滲出性中耳炎の原因になることもあります。これらの病気が問題となっている場合、手術でアデノイドを削り取る手術を受けることが望ましい場合があります。
声帯炎
人は喉の奥にある、声帯と呼ばれるバイオリンの弦のような組織を高速で振動させることにより声を出しています。ノド風邪などによってのどに炎症を起こし、それが声帯の部分にまで及ぶと、声帯の粘膜がむくみ、振動が悪くなることにより声がれなどの症状を起こします。また例えば大声を出し続けることによっても声帯の粘膜は痛み、炎症を起こしてむくんでしまいます。飲み薬や吸入薬などにより、声帯のむくみを取ったり、声帯を極力動かさずに安静を図る、つまり声を出さないことが治療になります。
声帯ポリープ
声を出す器官である声帯の粘膜がはれてしまい、その一部がポリープ状に盛り上がり、声枯れを起こしてしまう病気です。声の使いすぎや、喫煙が原因となることがあります。病気の初期ですと声の安静や粘膜機能改善薬の使用で改善する場合もありますが、長期にわたって声帯ポリープがある場合は、手術治療が必要になります。手術により声枯れは速やかに改善する場合が多いです。
声帯結節
指にできるタコと同じように、声帯を酷使する(大声を出し過ぎる)と、声帯にもタコができます。それが声帯結節です。治療方針は、これも指にできるタコと同じで、できてしまったばかりの時は、声を極力出さず、声帯の安静を心がけ、炎症止めの薬を使うことで消えてしまうことがありますが、あまりに長い間ある場合は、自然にはなくならず、手術による切除が必要になります。
喉頭異物
喉頭に魚の骨がささったり、薬を包装紙ごと飲み込んでしまい、のどに引っかかってしまう状態のことをいいます。魚の骨をご飯を丸呑みにしてとる方法がありますが、逆に骨が深く刺さってしまうことがあり危険ですのでやめましょう。のどの浅い位置に異物がある場合は、口から特殊な機械を使って取り除くことが出来ますが、深い場所にある場合は鼻から内視鏡を挿入し、その先端から異物を取り除く異物鉗子と呼ばれる器具を使って異物を取り除きます。
喉頭アレルギー
喉頭(のどの奥の部分)でアレルギー症状を起こすことにより、のどがかゆくなったり、異物感が出たり、乾いた咳が続く病気です。花粉症の時期に鼻水、鼻詰まりなどの鼻症状と同時に、これらののどの症状が出た場合、この病気が疑われます。抗アレルギー薬を使用すると比較的速やかに症状がなくなり、またそれにより診断が可能となります。
咽喉頭異常感症
広い意味ではのどに違和感を感じてしまう病気全般のことをいいます。原因は多岐にわたり、急性咽頭炎後の症状、慢性副鼻腔炎の後鼻漏によるもの、逆流性食道炎によるもの、喉頭アレルギーによるもの、甲状腺の病気(甲状腺腫瘍など)によるもの、心理的な要因によるもの(身体表現性障害)などがあります。よってまずは原因を見極めることがとても大切です。心理的な要因によるものは狭い意味での咽喉頭異常感症と呼ばれ、治療には診療内科的アプローチを要します。
唾石症
唾液を作る唾液腺の出口部分に石ができてしまい、食事などをきっかけとして唾液の流れが妨げられ、唾液腺が腫れ上がってしまう病気です。唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺の3種類がありますが、唾石症はほとんど顎下腺で起こります。石が小さな場合は自然排石が期待できる場合もありますが、石のサイズがある程度大きく、高頻度に唾液腺が腫れる場合は、石を取り除く手術、あるいは唾液腺を取ってしまう手術が必要になります。
喉頭肉芽腫症
喉頭(のどの奥で気管と食道の分岐点にある器官)内の声帯に近い場所で、炎症が原因で起きるできものです。声がれやのどの違和感として症状が現れます。発症する理由はその多くが原因不明ですが、逆流性食道炎が原因でなることがあります。手術でできものを除去しても半分の確率で再発してしまうため、あまり積極的に手術は行われません。飲み薬での治療で改善する場合もありますが、中には治りの悪い場合もあり、その場合は経過をよく見ていく必要があります。
逆流性食道炎
胃液が食道を伝って喉の方に逆流し、ゲップが出たり、胸焼けがしたり、酸っぱい胃液が口の中に入ってくる(呑酸)などの症状が起こる病気です。耳鼻咽喉科領域においても咽喉頭異常感症の原因となることがあり、重要な疾患のひとつとなります。この病気は問診(逆流性食道炎Fスケール問診票)により高い確率で疑うことができ、胃薬を飲んで症状が改善した場合、診断が確定することになります(診断的治療といいます)。一度にたくさん食べ過ぎない、寝る直前に食事をしないなど、食生活の改善だけで治る場合もあります。
シェーグレン症候群(Sjogren症候群)
自分の体の中にある腺組織(唾液腺、涙腺、汗腺)を自分自身の免疫系(ばい菌から体を守るシステム)が攻撃してしまい、結果として腺からの分泌が悪くなってしまう病気です。唾液が充分に出ないことで口が渇いたり、涙の量が減って眼が乾いたり、皮膚が異常に乾燥したりします。採血検査にてこの病気を強く疑うことができます。治療はうがいや、唾液を出す薬の内服、目薬の使用など、対症療法が中心になります。
反回神経麻痺
反回神経という声を出す神経が麻痺し、声が枯れてしまう病気です。喉頭内視鏡検査で片側の声帯が動かないことで病気が疑われます。反回神経は脳から出て、一旦心臓の高さまで降りて、そこから再度頭部方向に向かって上ぼり(反回し)、声帯に到達するという特殊な経路をとります。そしてその途中で神経が何らかの理由(甲状腺腫瘍、肺がん、食道がん、動脈解離など)で傷害されることでこの病気が起きるため、それらの病気がないか調べることが必要になります。
咽頭腫瘍
のどにできるできものは色々なものがあり(咽頭乳頭腫、皮様のう腫、類表皮?胞、外骨腫、口唇?胞など)、それぞれ見た目の特徴があり、診察だけで診断がつく場合が多いです。大きくなって違和感の原因になったり、食事の邪魔になってしまうと手術での除去をお勧めする場合があります。ごく稀に癌などの積極的な治療を必要とするものもありますので、心配な方は一度専門医に診てもらいましょう。
上咽頭癌
鼻の突き当たりの場所(子供ではアデノイドがあるあたり)にできる比較的珍しい病気です。病初期では症状が非常に乏しく、耳管を圧迫して滲出性中耳炎を起こすことにより、滲出性中耳炎の原因として見つかることもよくあります。耳鼻科領域の癌の中では比較的若年者に起こりやすい癌と言われています。鼻からの鼻腔内視鏡検査を行うことで病気を疑うことが出来ます。小児以外で何の経過もなく突然滲出性中耳炎を発症した場合、この病気を除外することがとても大切です。
舌癌
喫煙量や飲酒量の多い、中年以降のやや男性に起こりやすい病気です。口内炎の場合はあれた粘膜の範囲が小さくても鋭く痛んだり、炎症部位が柔らかいことが特徴ですが、舌癌の場合は組織が硬くなり、見た目と比較して痛みが少ないことが特徴です。また口内炎と違い徐々に大きくなってきます。早期に発見された場合は完全に治してしまうことのできる病気ですので、心配な場合は専門医に診てもらいましょう。組織の一部をとって調べることで診断が可能です。
喉頭癌
のどの奥の、喉頭と呼ばれる組織にできる癌のことです。この病気は舌癌と同様、飲酒量や喫煙量の多い中年以降の男性に起こりやすい病気です(ほとんど男性に発症し、女性ではまれです)。声枯れ、のどの違和感、飲み込みづらいなどの症状が現れます。喉頭内視鏡検査を行うことにより、比較的簡単にこの病気を疑うことができるので、心配な場合は耳鼻咽喉科専門医に受診して下さい。この病気も早期に発見し、しっかりと治療(手術療法、放射線療法、化学療法など)を行うことで完全に治ることが多い病気であり、何よりも早期発見が大切です。

奏の杜耳鼻咽喉科クリニック

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