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Q:スギ花粉症の症状がどれくらい悪ければ、治療を開始した方が良いですか?
検査でスギ花粉症が証明されており、スギ花粉症の症状がある場合、できるだけ早期の治療開始をお勧め致します。できるだけ早期に、軽症のうちに治療を開始することで、治療期間が短くなり、早期の治癒状態が期待できます。スギ花粉症が自然軽快することは、年齢的な変化以外ではほとんどありません。(年齢的な変化により、スギ花粉症を含むアレルギー性鼻炎は、50歳代で20%、60歳代で60%の方が自然治癒するとされています。)
Q:血液検査は必要ですか?
シダキュアによるスギ花粉症の治療を行うためには、血液検査やドロップスクリーンによるスギアレルギーの証明が必須です。初回に当院で検査を行うか、他の医院での検査結果をご持参下さい。

検査の種類

  • ドロップスクリーン

  • 採血検査

Q:注射による減感作療法より、舌下免疫療法の方が優れているのですか?
以前に行われていた注射による減感作療法は、注射の負担があったり、舌下免疫療法に比べてアナフィラキシーなどの副作用が出やすいものでした。舌下免疫療法は自宅で治療が行え、アナフィラキシーの危険性も格段に少なく、注射の場合と同等の効果が期待できる優れた治療法です。
Q:通院は毎月行う必要がありますか?
医師の判断で症状が落ち着き次第2ヵ月程度の処方となります。当院では舌下免疫療法の患者様におかれましては時間予約による予約システムをご利用頂けますのでどうぞご利用下さい。
Q:小児への治療はできますか?
当院は4歳以上のお子様で実施しています。
治療開始は、できるだけ軽症のうちに、できるだけ早期に行うことで重症化を防ぎ、早期の治癒状態が期待できます。スギ花粉症が判明したらできるだけ早い時期から治療を開始しましょう。
5歳以上から対象とする施設が多いですが、全国的に3、4歳の治療開始で問題が起きていない事、理論的には免疫が未発達である低年齢の小児において、より副作用が起きる可能性が低いこと、より早期の治療開始が重要であることより、当院は4歳以上で治療対象としています。
製薬メーカーは「5歳未満の小児では治験データが存在しない」としており、4歳以下の小児への治療判断は医療機関に任せられています。(4歳以下の治療が禁止されているわけではありません。)
Q:高齢者への治療はできますか?
アレルギー性鼻炎は60才を過ぎると、免疫機能の低下から約60%の方が自然治癒するというデータがあり(50才代ではまだ20%程度です)、その代わりに病態の異なる加齢性鼻炎(老人性鼻炎)という病気の割合が増えてきます。加齢性鼻炎の場合は舌下免疫療法の効果は期待できません。高齢者に舌下免疫療法を行っていけないわけではありませんが、舌下免疫療法の効果が期待できる状態か十分に判断する必要があります。
当院では65才までの方を一般的な治療対象のご年齢とさせて頂いております。
Q:妊娠中、授乳中の治療は可能ですか?
妊娠中、授乳中の治療開始はお勧めできません。理由として、治療中に重篤な副作用が発生した場合、その副作用により胎児に悪影響が出る可能性があるからです。ただし舌下免疫療法自体の胎児への悪影響はないため、既に治療を開始していて、安定した治療状態にあり(副作用は治療初期に起こることがほとんどです)、その後ご妊娠された場合はあえて治療を中断する必要はありません。授乳中の安全性に関しても十分に確立はされていませんが、妊娠中すでに治療を行っていた場合はそのまま授乳中の治療を継続しても問題ないでしょう。
Q:歯科治療で傷ができたり、口内炎ができた場合、治療継続は可能ですか?
歯科治療で口腔内に傷ができた場合や、ひどい口内炎の場合、傷口から薬の吸収率が上がってしまうため、一時的な治療の中断が必要になります。中止期間は傷の状態により異なりますが、傷の痛みが感じない程度に改善すれば薬の治療を再開しても大丈夫でしょう。
Q:旅行に行っていたため3日間、薬を使用できませんでした。治療を普通に再開しても大丈夫ですか?
治療を開始してすぐの場合は、休薬日数によっては治療を最初からやり直す方が安全です。治療薬が維持量に入り、十分に時間が経過している場合、1ヶ月までの休薬ならまた再度維持量より再開しても問題ないでしょう。
Q:たまに飲み忘れがあるのですが大丈夫ですか?
毎日服用することが最善ですし、長期間内服を中断する場合は再開時の注意が必要です。しかしながら治療も長期に及ぶものです。たまに飲み忘れてもあまり神経質になりすぎないで下さい。週に1、2回までの飲み忘れならあまり問題ないものと考えます。
Q:舌下免疫療法中に、抗アレルギー薬(花粉症、アレルギーの薬)を飲んでも大丈夫ですか?
舌下免疫療法の治療中、その効果が十分出ていない段階で、元々あるアレルギー症状が出てしまう場合は、抗アレルギー薬を併用して問題ありません。ただし内服のステロイド剤(セレスタミン、プレドニンなど)は舌下免疫療法の効果を弱めてしまう可能性があるため、使用は最小限にしましょう(ステロイド点鼻薬は問題ありません)。舌下免疫療法開始1ヶ月間は、口の中の違和感など、軽微な副作用症状が出やすいため、それを押さえるために治療開始1ヶ月間のみあえて抗アレルギー薬をお出しする場合もあります。
Q:スギ花粉症とダニアレルギーの両方の舌下免疫療法を同時に行うことはできますか?

最初の薬を開始して1ヶ月を過ぎれば、もう一方の治療を開始して問題ありません。薬を2種類飲む場合、2種類目の薬を開始して1ヶ月の間は、新しい薬を朝、最初に飲んでいた薬を夕方に飲む様にして下さい(副作用が出た場合、どちらの薬によるものかを分かりやすくするため、また朝飲むことで、2種類目の薬の副作用に対応しやすくするためです)。

2種類目の薬開始から1ヶ月まで

朝:2種類目の薬を服用

夕:1種類目の薬を服用

2種類目の薬を開始して1か月以上経過すれば、2種類の薬を同じ時間帯に内服しても大丈夫です。ミティキュアとシダキュアどちらから飲んでいただいても大丈夫ですが1錠ずつ内服してください。又間隔をあける必要はございません。

2種類目の薬を開始して更に1ヶ月以上経過

   

例)

スギの薬→内服後→ダニの薬

Q:ヒノキ花粉症への効果はありますか?
ヒノキ花粉はスギ花粉とアレルギーの原因となるタンパク質の構造が似ており、スギ花粉症の患者さんの70~80%がヒノキ花粉症を合併しているといわれています。タンパク質の構造が似ていることから、ヒノキ花粉症への効果も期待されますが、現時点での研究では、スギ花粉症のヒノキ花粉症合併患者さんの約半数で、ヒノキ花粉症への効果があると考えられています。(シダキュアはヒノキ花粉症に対する保険適応はないため、スギ花粉症がなく、ヒノキ花粉症のみの患者様への治療は行えません。)
Q:どれくらいの期間、治療を継続すればよいですか?
できれば4年以上、かつ症状が消失するまでの治療をお勧めしています。3年以内で治療を中止した場合、数年で症状が再発する場合が多くあります。4年以上治療を行った場合、平均して治療期間の倍の期間(4年の治療で治療終了後8年間)無症状期間が続き、また根治する例も増えてきます。万が一症状が再発した場合、舌下免疫療法を再開することで、初回よりもより早期の症状の改善が期待できます。