Snoring disappears
⼿術後や明らかな減量成功後には、無呼吸・低呼吸の軽減や改善が認められる場合があります。
⼩児の⼿術療法で扁桃摘出術を⾏った場合、親御様から「いびきが消え、呼吸をしていないのではないかと思うくらい静かになった」と驚かれることが多くあります。親御様から⾒て、⼿術後にお⼦様の睡眠状態が劇的に変化したと感じられる際は、基本的に再検査などが必要でないことが多く、無呼吸が治癒したと考えて良いでしょう(ただしお⼦様の⼿術症例でも、⼿術後睡眠時無呼吸症候群が残存するケースが1割ほどありますので、場合により⼿術後にPSG検査などの精密検査をご案内することもあります)。
成⼈の⽅が減量成功後に、いびきが軽減したように感じられることも多くありますが、実際には無呼吸低呼吸指数(AHI)はあまり変化していないケースも認めます。いびきの軽減を主観的な評価だけで判断せず、検査によりAHI改善の裏付けをとることが⼤切です。減量成功後に再度簡易モニター検査を施⾏し、実際に減量前の数値よりもAHIが軽減しているか、追加治療なしでも良い状態まで改善しているかを確認することが重要です(その場合、検査前2週間はCPAP、OA(マウスピース)を中⽌した上で再検査を⾏うことが望ましいです)。
▶ 参考:減量とAHI減少率の関係
CPAP、OA(マウスピース)を持続的に使⽤していると、治療中⽌後約2週間は、CPAP、OAを使⽤していたことにより⼀時的に気道が広がり、治療中⽌直後はいびきが軽減するので、⼀⾒無呼吸が良くなったように⾒えることが良くあります(※)。
CPAP、OAを使⽤している患者様が、⼿術や減量などを⾏わずに、無呼吸症候群が改善することは医学的にはあり得ません。むしろ加齢性変化に伴って筋⾁の弛緩が進むため、年齢と共に無呼吸は悪化していくことが⼀般的です。CPAPやOAを使⽤して、無呼吸が改善したように感じられ、治療の中⽌を検討したい場合は、一度ご相談下さい。
※ 近藤哲理ら.睡眠時無呼吸症候群患者におけるCPAP中断による睡眠構築の変化.⽇呼吸会誌43(10),2005.578-582.
これは中等症以下の無呼吸症候群の⽅に良く⾒られることですが、夜間の睡眠は深睡眠と浅睡眠のリズムを繰り返しており、筋⾁の緊張が特に緩和される深睡眠の時間帯に、いびき・無呼吸は悪化する傾向にあります。よって無呼吸症候群があったとしても、夜間の無呼吸状態は決して⼀定でなく、時間帯や眠りの深さによって変化します。無呼吸の重症度は⼀晩を通じて判断することが重要であり、睡眠時間の⼀部分だけを切り取っていびきが軽減したと判断するのは誤りです。
⼀⾒いびきや無呼吸が良くなったように思えても、実際にはあまり変化してしていないことも多くあります。判断に迷う場合は、⾃宅での簡易モニター検査を施⾏すれば、治療前と⽐べて無呼吸が改善しているのか、客観的な判断を⾏うことが出来ます。⼿術後の治療効果や、現状の無呼吸状態を再度確認したい場合は、一度ご相談下さい。
いびき・無呼吸の治療、改善確認の検査や診察など
ぜひ⼀度当クリニックの医師にご相談下さい。
奏の杜⽿⿐咽喉科 千葉いびき・無呼吸
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