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耳の病気

耳の病気

外耳炎

鼓膜より外側の耳の部分である外耳道と呼ばれる場所に炎症を起こした状態です。主に耳の掃除など、耳を触りすぎることによって起こることが多い病気です。症状が悪化しすぎると耳だれが出ることがあります。外耳道内を清掃し、炎症を抑える軟膏や点耳薬を使用することにより治療を行います。耳を触っていると治りが悪くなるので、かゆみ止めなどを使って耳の安静を図ることも重要な治療になります。

外耳道外傷

外耳道が傷つくことにより、耳に痛みが起こったり、耳から血が出たりする病気です。症状が長引くと外耳炎に発展する場合もあります。耳かきが原因であることが多く、触らないことが治療のひとつになります。症状が軽ければ経過を見るだけで治る場合もありますが、傷や炎症の程度が強い場合は、点耳薬や軟膏を用いた炎症を抑える治療が必要になります。

外耳道異物

外耳道内に虫や玩具などが入って取れなくなった状態です。昆虫やクモなどは狭いところに入り込む性質がありますし、また子供は遊んでいて鼻や耳に玩具などをわざと入れてしまうことがあります。自分で除去しようとするとますます除去困難となる場合があり、自宅で取り出せなくなってしまった場合は、耳鼻咽喉科に受診しましょう。専門医での除去をお勧めします。

外耳道真菌症

外耳道に炎症が起き、そこにカビがついてしまう病気です。外耳炎に続いて起こることが多い病気です。培養検査などで診断を行ったあと、外耳道を清掃し、炎症やカビを抑える軟膏を塗布して治療します。出来るだけ早期に治癒に導くためには少し間隔を狭めた通院治療(週に2、3回の通院を1、2週間)が必要になることがあります。

急性中耳炎

鼓膜の内側の中耳という場所に膿が溜まって聞こえが悪くなったり、膿が溜まりすぎて鼓膜を圧迫し、耳の痛みが現れるなどの症状を起こします。主に急性鼻炎に引き続いて起こります。炎症の程度がひどくなり鼓膜に穴が開いてしまうと耳だれが出ることもあります。基本的には抗生剤の内服と鼻炎の治療で完治しますが、幼少児の場合頻回に繰り返したり、滲出性中耳炎という病気に移行し、治癒に時間がかかることもあります。

反復性中耳炎

鼓膜切開(鼓膜を切って内側に溜まった膿をだす処置)を必要とするような急性中耳炎を、半年間に3回以上、1年間に4回以上繰り返す状態を反復性中耳炎と言います。免疫力が未熟で、耐性菌感染を受けやすい保育園になどに通う3歳までの小児で起こりやすい病気です。抗生剤の使用や、鼓膜切開による対処が必要になりますが、あまりに反復する場合は鼓膜換気チューブ留置術を行うことにより感染が起こりにくくなり、お子様の体の負担を減少させることが出来るようになります。

滲出性中耳炎

鼓膜の内側の中耳という場所に滲出液がたまり、聞こえが悪くなる病気です。あまりに長期にわたり滲出液がたまったままの場合は耳の発育成長に悪影響を及ぼし、大人になったと時慢性中耳炎真珠腫性中耳炎などの病気の原因になることがあります。治療は鼻炎の治療を中心に行いますが、治りが悪い場合は鼓膜切開、鼓膜チューブ留置術などを検討する場合もあります。一見症状のない病気ですので見逃されることもある疾患ですが、合併症予防のためにも完全に治るまでしっかりと治療を行う必要があります。

慢性中耳炎

幼少時に滲出性中耳炎の治療が充分に行われなかったり、中耳(鼓膜の内側)で炎症を繰り返したりすることで、主に成人以降に発症する慢性の炎症性疾患です。耳だれなどを繰り返すことにより、徐々に難聴が進行する場合があります。耳だれが起こった場合は早めに専門医に受診し、炎症を出来るだけ早期に抑えて、耳内の状態を安定させることが大切です。

真珠腫性中耳炎(中耳真珠腫)

中耳(鼓膜の内側にあるスペース)に皮膚の一部が入り込み、そこで皮膚からの落屑物が蓄積し、炎症を起こすことで耳の骨を壊していく病気です。生まれながらに皮膚の組織が鼓膜の内側にあることで発症する先天性真珠腫という病気もあります。外来で落屑物を清掃し、炎症をコントロールすることで症状の進行を抑えることが出来ますが、病気の進行度合によっては手術によって炎症物質を完全に取り除かなければならない場合もあります。

耳垢

少量の耳垢があることは生理的に正常な状態と考えられますが、あまりに蓄積しすぎるとかゆみを起こしたり、聞こえが悪くなったりします。また“あめみみ”といって元々粘張な耳垢であったり、外耳道が狭かったり曲がっていたりなどの理由で掃除が難しい場合もあります。また小さいお子様の場合、無理をして掃除をすると耳を傷つけてしまう場合もあります。耳垢のそうじが困難な場合は、遠慮せずに耳鼻咽喉科専門医に除去してもらいましょう。遠慮なくお申し出下さい。

突発性難聴

ある日突然、片側の聞こえ(両側はまれ)が悪くなる病気です。原因は内耳神経(聞こえに係わる神経)へのウイルス感染などいくつかの可能性が言われていますがはっきりとしていません。難聴の症状が強い場合はめまいを伴うことがあります。症状が起こってから1週間以上経過して治療を開始した場合、治癒率が低下すると言われていますので、聞こえがおかしいと思ったら早めに専門医に診てもらいましょう。聴力検査を行い、必要な場合ステロイド剤などを用いた治療を行います。

加齢性難聴

加齢の影響により徐々に進行する難聴を加齢性難聴と言います。難聴は左右が同程度にゆっくりと進行するという特徴がありますが、ある日突然聞こえが悪くなった様に感じる場合もあります。聴力検査を行うと高い音の聞き取りが悪くなる検査結果となり、経過と合わせて診断が可能となります。一般に治療は困難であり、生活習慣病などの予防により進行を抑えることが大切になります。難聴による生活上の支障が大きい場合は補聴器をお勧めしています。加齢性難聴の場合、聞き取りだけでなく、言葉の理解力も落ちると言われており、周囲の人はゆっくりと大きな声で話しかけてあげるなどの配慮が必要となります。

騒音性難聴

工場や空港など、騒音環境での就業期間が長かったり、騒音のする場所に長期間いると、それにより耳の神経が少しずつダメージを受け、難聴に至る場合を騒音性難聴と言います。聴力検査を行うと、4,000Hzの聞き取りだけが極端に悪くなる“C5dip”と呼ばれる特徴的な検査結果となり、発症の経過と合わせて診断が可能となります。進行してしまった難聴を治すことは難しく、これ以上難聴を進行させないために、環境整備を行うことが大切になります。

音響外傷

耳の近くでクラクションなどの大きな音を聞いたり、コンサートで大きな音を聞き続けたりした後に、聞こえの神経が傷ついて耳鳴りがしたり、聞こえが悪くなったりする病気です。耳が詰まった感じなどの症状が出る場合もあります。一般的に治りやすい病気ですが、中にはずっと症状が取れず、治りの悪い場合もあります。症状が1日以上持続する場合は耳鼻咽喉科で一度診てもらいましょう。薬の内服治療が必要となることもあります。

機能性難聴

実際には聴力に問題がないのに、聴力検査では難聴の結果を示す状態を言います。機能性難聴は心因性難聴(自分が聞こえないと思い込んでいる)と詐聴(聞こえないふりをしている)に分けられ、心因性難聴は学童期や思春期のお子様に時々認められます。検査上問題がないことを確認した後、本人に心配ないことをカウンセリングを交えながら説明することでほとんどの症例で徐々に改善します。心因性難聴は詐聴と異なり、本人に悪気があるわけではないので、責めたりせずに本人を安心、納得させることが大切です。

遺伝性難聴

生まれながらの難聴(先天性難聴)や、様々な年齢から発症する難聴(遅発性難聴)の中に、遺伝性難聴が多く含まれていることが最近分かってきました。遅発性難聴は、加齢性難聴よりもずっと若い時期から難聴が徐々に進行していくことが病気の特徴です。最近では遺伝性難聴に対して採血による遺伝子解析を行い、病気の進行予防や今後の見通し、自分の子供への遺伝確率などが分かるようになってきました。遺伝性難聴が疑われる患者様は、精密検査の出来る専門の病院を紹介させて頂きます。

両側性特発性感音難聴

難聴が両側にあり、徐々に悪化し、原因不明である難聴を総称して両側性特発性感音難聴と呼びます。めまいを伴なったり、強い耳鳴りがする場合もあります。この病気の中には遺伝性難聴、内耳奇形など、精密検査を行うことにより原因が特定出来るものもあり、原因をしっかりと調べていくことが大切になります。また薬の治療に効果があるかどうか確認することも診断につながるため(診断的治療と言います)、原因が特定出来なくても治療を先行して行う場合もあります。

内耳自己免疫病

自分自身の免疫系(外から入ってくるばい菌、異物などを識別・退治して体を守るシステム)が異常を起こし、聴覚を司る内耳を攻撃してしまう病気です。中年以降の女性に比較的よく見られます。急に聞こえが悪くなり、徐々に改善するということを繰り返します。採血検査を行うと、リウマチ関連の検査値に異常が認められることがあり、治療は他の自己免疫疾患と同様、ステロイドの内服治療を行います。

耳硬化症

鼓膜の裏で音を伝える働きのある耳小骨の動きが悪くなり、難聴を起こしてしまう病気です。日本人では約400人に1人が発症し、女性が男性の2倍多く発症します。鼓膜所見は正常にも関わらず、聴力検査で気導骨導差(A-B gap)が大きく出ることが特徴です。根本的な治療には手術が必要となりますが、他の難聴の病気と比較して補聴器の効果が高いという特徴もあります。

外リンパ瘻

ものを持ち上げる、力を入れる、強く鼻をかむなどの日常生活動作をきっかけとして、耳の奥にある内耳と呼ばれる部分に小さな穴が開き、中にあるリンパ液が漏れ出すことでめまいや難聴を起こしてしまう病気です。突発性難聴との見極めが必要になりますが、突発性難聴と異なり、力を入れたときに症状が現れる、難聴が進行性に悪化する、病気が起こった時に“水の流れる音が聞こえる”などの特徴があります。安静にしていることで改善する場合もありますが、症状が重症の場合は開いた穴を塞ぐ手術(内リンパ窓閉鎖術)が必要になることもあります。

耳管開放症

耳と鼻の奥をつないでいる耳管という管がありますが、通常この管は唾を飲み込んだ時に開いて耳の換気を行います。耳管開放症はこの管が開きっぱなしになる病気です。主な症状は自分の声が直接耳に響く(自声強聴)、自分の呼吸音が聞こえる(自己呼吸音聴取)、耳が詰まった感じがする(耳閉感)、などです。体重減少、加齢性変化、妊娠などの原因により起こります。治療法としては、体重を戻す、生理食塩水の点鼻薬を使う、鼻から綿棒を入れて一時的に耳管の通りを悪くする(耳管処置)、耳管に詰め物をする(耳管ピンの挿入)などがあります。

耳管狭窄症

耳管開放症とは逆に、耳と鼻をつなぐ管である耳管が狭くなってしまう病気です。耳のつまり感が主な症状であり、鼓膜をみると極端に内側に凹んだ所見を認めることがあります。鼻から金属製の管を挿入して耳管経由で耳に空気を送る“耳管通気療法”が奏功する場合があります。症状が進行すると滲出性中耳炎を起こすこともあります。

耳性帯状疱疹

人は通常幼い頃に水ぼうそう(水痘)に感染し、体の中にウイルスを保持(潜伏感染)しています。それが成人後、体調の悪い時などに再度活性化し、皮膚症状などとして現れると帯状疱疹と呼ばれます。耳を中心に帯状疱疹が現れると耳性帯状疱疹と呼び、さらにウイルスの起こす炎症の範囲が広がり、難聴、顔面神経麻痺などを合併するとハント症候群と言います。適切な治療を行わないと後遺症が残ってしまう場合があり、症状が出てきたら出来るだけ早期に抗ウイルス薬、ステロイド剤などでの治適切な治療が必要になります。

耳性放散痛

脳から出た神経(脳神経)は途中で枝分かれし、別々の臓器を支配することがあります。耳を支配する神経も途中で枝分かれし、鼻腔、口腔内、喉の奥などを二重に支配します。そのような神経経路の問題により、鼻、口、喉で炎症があった時などに耳が痛くなることがあり、それが耳性放散痛です。一見耳に問題がないにも関わらず耳の痛みがある時はこの病気を疑い、耳以外の診察も充分に行い、痛みの原因を探す必要があります。

反復性多発性軟骨膜炎

特にきっかけなしに、両側の耳が赤く腫れ上がることを繰り返す稀な病気です。耳以外にも、鼻や眼、全身の関節に症状が現れることもあります。原因は不明な点が多いですが、全身の軟骨組織に対する自己免疫疾患(自分自身の組織を異物と見なして攻撃してしまう病気)と考えられています。軟骨の障害は元に戻らないことがあり、早期発見、早期治療が重要である病気の一つです。ステロイド剤を飲むことで症状のコントロールを行います。

聴神経腫瘍

聞こえを司る内耳神経という場所にできものが出来る病気です。症状の特徴は徐々に進行する難聴ですが、神経に炎症を起こすことにより、突発性難聴のように急激に難聴が進行することもあります。難聴を起こす疾患の中では稀な疾患であり、聴力検査を行うと中音域が最も悪くなる“皿型”の検査波形を示すことが1つの特徴ですが、最終的な診断には頭部MRI検査が必要になります。病気が見つかってもできものの大きさが小さい場合は手術を急がず、経過を見る場合もあります。

外耳道癌

鼓膜より外側の外耳という場所にできものが出来る病気を外耳道腫瘍言います。腫瘍の性質により様々な症状が現れ、主には耳のつまり感、聞こえの悪さ、耳の痛みなどの症状を起こしますが、単に指でさわると触れるだけというものもあります。できものの種類としては皮下血腫、肉芽腫、毛嚢炎、アテローム(粉瘤)、悪性腫瘍などがあり、様子を見るだけで良いものや、組織検査などの精密検査をお勧めする場合など様々なケースがあります。

外耳道腫瘍

慢性中耳炎や経過の長い外耳炎などから発生することのある稀な疾患です。中高年者で見られ、若年者ではほとんど認められません。耳の痛みや耳からの出血、耳のつまり感などが主な症状です。組織検査を行うことにより診断がつきます。治療は手術が必要であり、病変部をすべて取り除く必要があります。

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