寒暖差アレルギーについて🧣
寒暖差アレルギーについて 🥶🌞
医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれる
一般に寒暖差アレルギーと呼ばれますが、アレルギーの原因となるアレルゲンによるものではないため、実は正確にはアレルギーではありません。急激な温度変化が生じると血管収縮が状況に対応しきれず、自律神経が乱れることで、鼻汁、鼻閉が起こると考えられています。
【症状】
温度差が刺激となって鼻の粘膜の血管が広がり、粘膜が腫れることでしゃみや鼻水、鼻づまりを引き起こされる症状と考えられています。
【原因】
①太陽が出ている昼間は暖かいけれど、日が落ちた夕方以降は急激に冷え込む。秋から冬にかけての時期や春先などの季節の変わり目など、温度差が7度以上になると出やすいといわれています。
<寒暖差アレルギーが出やすいタイミング>
* お風呂上がり時 * カレーやラーメンなどの熱くて刺激の強い物を食べ
* 夏場にクーラーが効いた屋内に入る時 * 冬の寒い日に外に出る時
②自律神経のバランスの乱れも寒暖差アレルギーの一因
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、臓器や血管に対して正反対の影響を及ぼしています。
- (川村耳鼻咽喉科 図)
- 交感神経
興奮しているときや、ストレスがかかっているときに活発になる神経です。交感神経が優位になると、血管の収縮、血圧上昇、心拍数の増加などがみられます。
- 副交感神経
休憩しているときや、リラックスしているときに活発になる神経です。副交感神経が優位になると、血管の拡張、血圧低下、心拍数の減少などがみられます。
自律神経は、環境に合わせて交感神経と副交感神経の働きを調節しています。寒い場所では交感神経が働いて、血管を収縮させて熱が逃げないようにする反面、暖かい場所では副交感神経が働き、血管を拡張して熱を放出しています。
しかし、短時間のうちに急激な温度変化があると、自律神経のバランスが乱れて血管の収縮・拡張の調節がうまくいかなくなります。その結果、鼻水やくしゃみが止まらなくなってしまうのです。
【アレ鼻、風邪との見分け方】
特定のアレルゲンが原因ではないので、寒暖差アレルギーのみを対象にした薬は販売されていませんが、症状が重い場合には、治療法として抗アレルギーの内服薬やステロイドの点鼻薬などを用います。
しかし、風邪には「ウイルスによる感染」、花粉症やアレルギー性鼻炎には「花粉、ホコリ、ダニなどの原因となるアレルゲンによる免疫反応」とそれぞれはっきりした原因がありますが、寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)にはウイルスやアレルゲンは関与していません。
また、症状の表れ方も、寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)と、風邪やアレルギー性鼻炎とでは異なります。
■寒暖差アレルギーと風邪、アレルギー性鼻炎の主な症状と違い
(サワイ健康推進課 図)
【対処法】
・こまめなストレス解消を心がける
・適度な有酸素運動や筋トレ
・体感する気温差を調整する(太い血管が通っている首まわりはスカーフやマフラーを、手首・足首は手袋や靴下でしっかりと守ることが重要)
・40℃前後のお風呂に入浴する