気象病について🌞
気象病とは?
気象病とは、気温や気圧など“気候”の変化によって引き起こされるさまざまな症状の総称です。どのような気候の変化によってどのような症状が現れるかは人によって異なり、「低気圧が近づくと頭痛がする」「気圧や気温の変化が激しい秋は体調を崩しやすい」などさまざまな訴えが聞かれます。日本では1000万ほどの人が気象病に悩んでいると考えられており、比較的発症頻度が高い症状といってよいでしょう。
☹主な症状☹
頭痛、腰痛、肩こりなどの関節痛、喘息の悪化、めまい、(たちくらみ)
だるさ、アレルギーの悪化(アレルギー性鼻炎/寒暖差アレルギーの悪化)
自律神経が乱れる事でアレルギー症状が悪化し、くしゃみや鼻汁が止まらない等
症状を助長させる場合もあり☹
☻原因☹
・気圧の変化
特に気圧の低下は気象病の大きな要因であると考えられています。私たちの体は常に大気からの圧力、すなわち“気圧”を受けています。このため、体内では気圧に負けないよう外部へ向かってさまざまな部位で圧力が発生しているのです。しかし、急激に気圧が低下すると体にかかる圧力も低下するため、体内で生じている圧力のほうが高い状態になります。その結果、頭痛、めまい、動悸などのさまざまな症状が引き起こされます。
(気圧↓→外圧↓→血管拡張→血圧↓→低血圧症状となります)
・気温の変化
気温の急激な変化も自律神経のはたらきを大きく乱す原因になります。特に急激な気温の低下は、交感神経を刺激して心拍数や血圧を上昇させ脳梗塞や脳出血、心筋梗塞など命に関わる重篤な病気発症の引き金になり得ます。
さらに、冷気に晒された全身の血管は収縮するため血行が悪くなり、肩や首が凝りやすくなります。体の平衡感覚をつかさどる内耳への血流も低下するため、めまいや耳鳴りなどの症状を引き起こすことも少なくありません。
・睡眠不足
・疲れ
・ストレス など
☹気圧と耳鼻咽喉科疾患☹
症状の中でも特にめまい、難聴、耳鳴りでは大きく耳鼻咽喉科へ関連があります。
日本の暦では3月、9月の季節の変わり目、つまり気圧の変化が起こりやすい時に繁忙期が重なりやすく症状が出やすくなります。また、6月~7月の梅雨時期も症状が出やすくなります。
男性にも起こりますが、女性の方が多く起こると思います。特に10歳代後半から20-30歳代をピークに60歳代まで出やすくなります。上記年代で勤務が不規則な方や介護で昼も夜もないような方は、天気(気圧)にも注意が必要です。
☻治療☻
気象病は“天候”というヒトの力では改善することができない現象が根本的な原因であるため、治療はそれぞれの症状を改善する“対症療法”が主体となります。具体的には、頭痛に対しては鎮痛薬、めまいに対しては抗めまい薬、気管支喘息の悪化に対してはステロイドの点滴などが挙げられます。
一方で、低気圧のときなどに併せて強い体調の変化が現れるようなケースでは、事前にそれらの症状を予防するための薬物療法などが行われることも少なくありません。特に内耳の血流を改善する抗めまい薬や体内の水分循環を改善する五苓散(ごれいさん)などの漢方薬がよく使用されます。また、ストレスや疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣も気象病による自律神経の乱れなどを助長することがあるので、発症を予防するための生活習慣改善も大きなポイントです。
☻予防法☻
1)睡眠
薬に頼らない予防として、天気や仕事はご自身では変えることができませんが、睡眠は自分でコントロールできますのでなるべく睡眠を多くとるようにする。
2)リラックス
生活習慣として睡眠をとったり休息をとることを心がけると、自律神経を休めることができ、耳の症状を改善させられます。要は緊張をほどいてリラックスすることが重要です。
3)生活のリズム
ご自身が気づいていなくても体が疲れているということもあります。
例えば、熱中して夜中まで仕事をしてしまったりしても自律神経は不調になりますので、何事もやり過ぎず生活リズムを整えるようにしましょう。
5)耳のむくみ
耳のむくみは気圧が関係しているのか気になると思いますが、耳のむくみが気圧と関係していると考えられています。耳のむくみが取れると症状の改善につながると考えております。
お耳のマッサージ👂
(1)~(4)のマッサージを1日3回、痛みの出ない程度の力で行ってみてください。
(1)耳を上下横に5秒ずつ引っ張る
(2)耳の横の部分をつまみ、軽く引っ張りながら後ろに向かって5回ゆっくり回す
(3)耳の下に親指を当て、上に人差し指を当てて上下に折り曲げる。この状態で5秒キープする
(4)耳全体を手で覆い、後ろに向かって円を描くようにゆっくり5回回す
参考:メディカルノート ていねい通販 頭痛ーる