院長
CPAPの適応はAHI 5以上!?
皆さんこんにちは。
院長の山本です。
2023年9月15日から17日までパシフィコ横浜で開催された、
第45回日本睡眠学会定期学術集会
に参加して参りました。
そこで学んだ驚きの事実…!?
日本では睡眠検査でAHI(無呼吸低呼吸指数)が20回以上でCPAPの保険適応となりますが、
アメリカの保険制度と言われるMedicareでは、AHI 5回以上でCPAPの適応になるとのことでした。
これは睡眠時無呼吸症候群の軽症例にもCPAPが有用であることを意味しており、仮に日本が医療費に心配がない医療制度であるならば、CPAPはより軽症例にも選択肢とすべき治療であることを意味しています。
現在日本では治療の必要度と保険医療制度の財源の兼ね合いで、前述のAHI 20回以上が保険診療の適応ですが、治療の有効性を考えると、医学的にはより軽症例にもCPAPが使われるべきなのです。
睡眠学会は厚生労働省に、AHI 15回以上をCPAPの新しい保険適応基準とすべきであるとの提言を繰り返し行っているようですが、現在の所却下されているようです。
将来、CPAP保険適応となるAHIはもっと下がっていきそうです。
睡眠時無呼吸症候群の大変有効な治療手段であるCPAP療法が、より多くの方に保険医療として普及することを願っています。